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橋本病の原因

更新日:2018/06/08 公開日:2016/06/25

橋本病の基礎知識

橋本病は、免疫システムの異常によって起こる病気です。免疫システムの異常が起きる原因は何なのでしょうか?ここでは、橋本病の原因についてドクター監修の記事にて解説します。

自己免疫疾患「橋本病」の原因とは

免疫システムの異常による炎症が原因です。

橋本病は、甲状腺が慢性的に炎症を起こす病気で、「慢性甲状腺炎」とも呼ばれています。「炎症」は、ウイルスや細菌などの異物から身体を守るために起こる反応ですが、橋本病の場合は、「自己免疫疾患」という免疫システムの異常によって、炎症が生じます。

甲状腺の病気と言えば、橋本病ともうひとつ、「バセドウ病」がよく知られていますが、これも、自己免疫疾患によって起こります。

ただし、橋本病が甲状腺機能の低下する病気であるのに対し、バセドウ病は、甲状腺機能が活発になり過ぎる病気なので、症状は正反対になります。バセドウ病については、『バセドウ病とは?病気の特徴について』の記事で、くわしくご紹介しています。

橋本病の原因としては以下のものが考えられます。

  • 自己免疫疾患
  • 遺伝
  • 大きなストレス

自己免疫疾患

「自己免疫疾患」とは自分の細胞やタンパク質を攻撃してしまう現象のことです。

「免疫」は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を排除して体を守ろうとする生体防御反応です。異物が侵入すると、体は、対抗する物質(抗体)をつくり、異物を攻撃させ、異物や敵を排除しようとします。抗体は、細菌やウイルスの形を覚えているので、時間が経った後でも同じ形の敵を見つけたら、攻撃を仕掛け排除しようとします。

免疫システムが正常なら、攻撃の対象となるのは、外部から侵入した人体にとって害のあるものに限られますが、なんらかの理由でこのシステムに狂いが生じると、体は、自分の細胞やタンパク質を敵とみなして抗体をつくり、攻撃させるようになります。

この異常な反応が自己免疫疾患です。橋本病は、甲状腺の細胞を敵や異物とみなし、撃退しようとするため、細胞を傷つけ破壊し、やがて甲状腺の機能低下に陥るのです。

遺伝

橋本病で免疫システムが異常をきたす原因は、まだ不明な点もありますが、遺伝による影響があるといわれています。病気そのものが遺伝するわけではなく、橋本病になりやすい体質が遺伝すると考えられています。ただし、遺伝的体質を持つ人が必ず橋本病になるというわけではなく、そこになんらかの年齢や環境など様々な要因が重なり、加わることで、発病に至ると考えられています。

大きなストレス

橋本病の環境的要因の代表的なものは、過度なストレスです。強いストレスにさらされると、自律神経が乱れて免疫力が低下しますが、通常はストレス状態が終われば、再び回復します。しかし、急激に回復すると、抑えられていた力が一気に解放され、いきおい余って、正常な組織まで攻撃してしまうのではないかといわれています。

また、自己免疫疾患は、妊娠中や出産後にも、起こりやすい傾向があります。妊娠中は、栄養分が胎児の発育のために優先的に使われたり、体が妊娠に適用しようと変化したりするために、一般的に疲れやすくなるものですが、それに加えて、胎児を異物として拒絶しないように、免疫力が低下した状態にもなっています。このため、それが回復するときに、出産後の免疫リバウンド減少などの反動によって、異常が生じるのではないかと考えられています。

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