肌の赤みがずっと残っている。シミにように見えて悩んでいる…調べてみると「赤ら顔」なのかもしれない。と思う人は多いようです。しかし、赤ら顔とは一体何なのでしょうか。そして、どのようなケアや対策が必要なのでしょうか。ここでは赤ら顔の原因や症状、ケアをするための対策を解説。また、美容家の田村あきこさんがおすすめする、赤ら顔対策用の化粧下地を紹介していきます。
[ 目次 ]
あらゆる原因で起こる赤ら顔
「赤ら顔」というのは、ひとつの状態を表す名称です。皮膚科などでは「毛細血管拡張症」を赤ら顔と指すことが多く、皮膚の状態としては、何らかの原因で毛細血管が拡張することで、血液の赤い色が皮膚を透過して現れています。
毛細血管が拡張するきっかけはさまざまです。たとえば、ニキビや肌荒れを起こして皮膚が赤くなることもあてはまりますし、緊張したり、怒ったりするときに顔が赤くなることもあてはまります。お酒を飲んで顔が赤くなるのもアルコール摂取によって毛細血管が拡張することで起こります。そして、気温の変化によって顔が赤くなってしまうこと、…これらは一時的なもので、次第に落ち着いていきます。
赤みがひかずに残ってしまう場合
何らかの原因で毛細血管が拡張すること現れた赤みが、シミのように定着してしまうことがあります。これは毛細血管が拡張され、血液が過剰になった際に滞ってしまうためです。先に述べた一時的に起こる顔の赤みも、くり返すことでやがて定着してしまうこともあります。この定着してしまった赤ら顔こそ、多くの人が悩む美容トラブルです。
赤ら顔は化粧品によるケアは効果がある?
赤ら顔になったから、何か良い化粧品を探さなきゃ!と思ってしまいがちですが、実は化粧品には赤ら顔を改善する効果はありません。大きな理由としては「皮膚の深さ」です。赤ら顔が起こっている部分は、化粧品でケアできる範囲よりも深いところにあるためです。そのため、赤ら顔を化粧品で改善できるかというと「できない」というのが正しい答えになります。
しかし、だからといってスキンケアを怠るというのも、肌にとって良いことではありません。赤ら顔に対して直接てきな効果はないものの、肌をすこやかに保つことは、あらゆる肌トラブルを対策するうえでの基本になるからです。
また、肌に合わない化粧品を使うことで発生し続けている赤ら顔であるとすれば、化粧品を変えることは赤ら顔を対策として大きいです。
まずは赤ら顔の原因を診断してもらうことが重要
ここまでで述べたように、赤ら顔を引き起こしている原因はたくさんあります。そのため、個人が特定することも難しくなります。赤ら顔を改善したい場合は、まず皮膚科を受診して、しっかりとした診断をしてもらうようにしましょう。肌が赤くなる症状は、決して赤ら顔に限った話ではないので、意外なことが原因となっているかもしれません。そして原因に対して、どのようなケアや治療をするのかを決めていくことが、赤ら顔を改善する有効的な手段です。
原因がわからないまま、やみくもに行う自己流のケアをすると、かえって赤ら顔の症状を悪化させてしまったり、別の肌トラブルを引き起こす可能性があります。赤ら顔かもしれないと感じた場合は、皮膚科を受診するようにしましょう。
間違ったスキンケアによって起こる赤ら顔
赤ら顔を引き起こす原因のひとつに、間違ったスキンケアがあります。スキンケアとは、本来肌をすこやかな状態にして保つことが目的ですが、間違った方法はかえって肌に負担を与え、肌トラブルを招きます。そのひとつに赤ら顔を招いてしまうことも十分に考えられます。
皮膚が薄くなる(菲薄化・ビニール肌)とは
皮膚が薄くなった状態を「菲薄化」といい、表皮の角質層が薄くなったことによって、バリア機能が低下。乾燥や外部刺激からの抵抗力の低下につながり、さまざまな肌トラブルの原因となります。間違ったスキンケアは、皮膚の菲薄化を招くことがあります。
たとえば、ゴシゴシと手で摩擦するようなクレンジングや洗顔、洗顔後のタオルでのふき取りも含め、摩擦による肌への負担はとても大きくなります。そして、ピーリングなど角質をはがすような薬剤成分を使った場合、皮膚への負担をさらに大きくしていることも。こういった肌への負担や刺激を与える結果、皮膚が薄くなってしまう菲薄化、通称「ビニール肌」と呼ばれる症状が出やすくなるのです。
皮膚が薄くなるということは、内側にある毛細血管の色が表面に現れやすくなります。これによって皮膚が赤く見えてしまう場合もあります。こういったトラブルを招かないためにも、肌にやさしい正しいスキンケアを行うようにしましょう。
赤ら顔を改善するための化粧水の選び方
よく、赤ら顔をケアしようとして化粧品を変えようとする人がいますが、化粧水は赤ら顔を直接的にケアできるものではありません。化粧水は、あくまで肌に水分を与えるという目的であるため、どんな成分が配合されていたとしても、赤ら顔そのものを解消させるようなものはありません。
しかし、肌の保湿ケアが十分にできていないという場合であれば、今使っている化粧水をはじめとして化粧品を見直してみるのは大きなポイントです。肌をしっかり保湿して、乾燥しない状態をキープすることは、あらゆる肌トラブルの対処において重要なことです。
自分の肌に合う化粧水とは
化粧品選びにおいて、もっとも重要なのが「自分の肌に合った化粧品」です。肌に合った化粧品とは、どういうものを指すのかを見ていきましょう。
- 刺激を感じない
- 化粧水に限った話ではありませんが、化粧品を肌にぬったとき、ピリピリと刺激を感じたり、赤くなってしまうことがあります。これは化粧品に含まれる何らかの成分によって、アレルギー反応を起こしています。その化粧品を使い続けることは、肌への負担になり、かえって肌トラブルを招くので注意が必要です。目安としては化粧水を使用しても刺激などの異変がなければ問題ありません。念のため、数回使い続けて様子をみるようにしておきましょう。
- 肌にうるおいを与えられている
- 化粧水は、さまざまなメーカーが販売しているので、どれを選べばいいのか迷ってしまいます。ただし、化粧水を使う目的は、肌に水分を与えることです。使ってみて、しっかりと肌に水分が届いていることが感じられるものを選びましょう。
- 使いやすい
- 化粧水といっても、製品によって質感はさまざまです。パシャパシャと水のような質感の化粧水があれば、とりみのある質感の化粧水もあります。あくまで目的は肌に水分を与えることが目的なので、その点をしっかりカバーできているのであれば、質感はお好みで選んで問題ありません。化粧水の量や香り、パッケージなどもありますが、まずは肌に水分を与えられているか、を優先して考えましょう。
出かけるときは、メイクで上手に赤ら顔をカバー
赤ら顔の症状は、程度によってさまざまですがメイクでしっかりとカバーしておきたいところです。メイクに響かない程度であれば問題ありませんが、くっきりと赤みが出ている場合は、メイクでカバーするのもひと苦労です。メイクでカバーをすることが前提ですが、なるべくなら肌に負担を与えないように、厚塗りにならないようにしたいところです。ベースメイクでしっかりとカバーできるように、機能的なメーキャップ化粧品やテクニックを駆使したいところですね。
赤ら顔を隠す化粧下地の選び方
メイクできる肌状態であれば、化粧下地などで赤みをカバーするのもよいでしょう。基本的には、1化粧下地、2コントロールカラー、3ファンデーションの順番です。コントロールカラーとは下地とは別に肌色を調整するために塗るもの。色の効果を利用したメイクで、上手に赤みを隠してみましょう。
- コントロールカラーでグルーン系をとり入れる
- 赤に緑を重ねた光は、人の目に入ってきたときには、黄色として認識されるので、程よい人肌に見えます。
- 色の効果として、ファンデーション後のルースパウダーに、ブルー系をとり入れることで赤みを抑えることも。
- ところどころの赤みが目立つ部分には、顔全体の負担を減らすためにもコンシーラーで、ポイント塗りで対応してみましょう。
赤ら顔を隠すにおすすめの化粧下地
ここでは、美容家の田村あきこさんがおすすめする、赤ら顔対策用化粧下地をご紹介します。
dプログラム|薬用 スキンケア&カバーチューブ(資生堂)
販売価格(編集部調べ):1,944円(税込)
内容量:15g
医薬部外品
- おすすめの理由
- 8月に新しく誕生したdプログラムの薬用コンシーラー。肌が敏感な時でも、お肌をケアしながら使えるベースメイクです。肌あれ予防に有効とされるトラネキサム酸と、ニキビ予防に有効なグリチルリチン酸ジカリウムが配合され、肌あれやニキビをカバーしながら素肌をケアしてくれます。肌あれ中や一時的に化粧品に刺激を感じる時でもメイクはちゃんとしたい!という方におすすめのコンシーラーです。
ビューティーアップデザイナー 田村あきこ
- 使ってみてた感想
- 色味は標準的な肌色、テクスチャは固すぎず柔らかすぎないクリーム状のコンシーラーです。指でトントンとなじませると肌にピタッとフィットし、とてもキレイに赤みがカバーされました。マットな質感なので、ファンデーションを重ねると厚ぼったくなりがちですが、薄く丁寧に重ねることで自然な仕上がりになります。また、ツヤ肌に仕上げたい場合には、ツヤ感のあるリキッドファンデーションを併せることで赤みをしっかりカバーしながらツヤのある肌に仕上げられます。
RMK|ベーシック コントロールカラー 03グリーン(エキップ)
販売価格(編集部調べ):2,160円(税込)
内容量:10g
カラー:全4色
SPF15・PA+
- おすすめの理由
- 部分用のコントロールカラーです。カラーは4色ありますが、赤みが気になる方にはグリーンがオススメです。半透明のジェルが肌に密着し、なめらかにカバーしてくれます。細かいパールで艶も生まれ、薄づきながらもメイクの完成度を高めてくれる1品。
ビューティーアップデザイナー 田村あきこ
- 使ってみてた感想
- クリーミーな使い心地で肌への密着度が高く、重ねても厚塗り感なく使えます。細かいパールが肌にツヤを与えてくれてトーンアップもでき、透明感が生まれます。軽い頬の赤み、小鼻の赤みが気になる方、ナチュラルメイクがお好みの方にオススメです。
HDエンリッチングO2ベース(チャコット)
販売価格(編集部調べ):1,728円(税込)
内容量:42g
SPF37・PA+++
- おすすめの理由
- 主にバレエなど舞台用のメイクアップコスメを展開しているチャコットの化粧下地です。O2キャリーBTX配合で、ふっくらとハリのあるフラットな肌に整えてくれます。スクワラン・植物エキス配合、アミノ酸処理セリサイト使用と肌に優しいのに、ハイビジョンに対応し、透明感のある肌が長時間持続します。
ビューティーアップデザイナー 田村あきこ
- 使ってみてた感想
- 舞台用ということもありメイク感が強いのでは?と思いましたが、【90秒でベースマジック】と謳うだけあり、厚塗り感なくスッと肌になじむのにカバー力があります。時間が経っても全く乾燥が気にならず、崩れにくい点も素晴らしい。赤みだけでなく、毛穴やくすみが気になる方にもオススメです。
M.A.C|プレッププライムCCカラーコレクティング(ELGC)
販売価格(編集部調べ):4,968円(税込)
内容量:30g
カラー:全4色
SPF30・PA+++
- おすすめの理由
- ファンデーションベース、UVカット、カラーコントロール、スキンケア効果が1本で実感できるCCクリームです。カバー力が高いのに、植物成分を中心としたたっぷりのうるおい効果で、敏感肌や乾燥肌の方も使いやすいです。
ビューティーアップデザイナー 田村あきこ
- 使ってみてた感想
- カバー力がとにかく高い!と感じた1品。イエロー色が強く、黄ぐすみが心配でしたが、全顔に使用してもくすみはありませんでした。こちらの上にファンデーションをつければ赤みだけでなくシミもほとんど気にならなくなりました。ただ、カバー力が高く、メイク感が強くなってしまうので、ナチュラルメイクがお好みの方は量を調整するか部分使いをオススメします。
まとめ
いつまでたっても消えない赤ら顔は、毛細血管の拡張によって血液の色が定着してしまった状態のこと。その原因はさまざまなことが考えられるため、個人での判断が難しく、化粧品を使ったスキンケアによる改善は難しいので、皮膚科で診断してもらうことが改善への近道。間違ったスキンケアによって起こる皮膚の菲薄化の場合は、正しいスキンケアを見直すことが重要になるので、基礎化粧品の見直しなども考慮にいれましょう。また、外に出かける際のメイクは、ベースメイクの段階でしっかりとカバーできるメーキャップ化粧品を選ぶようにしましょう。
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