スキンケア大学 ヘルスケア大学 メンズスキンケア大学

便秘を病院で治療する5つのメリット|新薬も続々と登場!

更新日:2018/09/03 公開日:2018/06/26

便秘の解消法

便秘で病院に行くのは恥ずかしいので、市販の便秘薬で何とかやり過ごしている人は少なくありません。でも、便秘の症状に悩まされたり、お通じのことが常に頭から離れなかったりする毎日は、あまりHAPPYではないですよね。そんな方には、我慢せずに勇気を出して病院に行っていただきたいのです。病院の便秘治療には5つのメリットがあります。ここでは、そのメリットについてドクター監修のもと解説します。

便秘に悩む女性

便秘を病院で治療するメリットは下記のようなものです。

以下で詳しくみていきましょう!

 

便秘を病院で治療するメリット(1)便秘の原因が調べられる

便秘診療における腹部の触診

便秘を病院で治療するメリットのなかでも最も意義があるのは「便秘の原因が調べられる」ということです。一言で「便秘」といっても、人によって症状も原因も異なるからです。

例えば、まれですが命にかかわるような怖い病気が便秘の原因になっているケースがありますし、良かれと思って飲んでいる薬が便秘を引き起こすこともあります。自分では便秘だと思っていても、実は便秘ではなかったり、別の病気が見つかったりすることも…。

また、便秘の症状もさまざまです。排便回数が減っただけではなく、腹痛や腹部膨満感(お腹の張り)、過度のいきみ、残便感(排便後も便が残った感じ)があって何度もトイレに行くなど、人によって違います。

ですから、専門家である医師に「一体何が原因で便秘になっているのか」、そして「どうすれば解決できるのか」を診断してもらうということが大事です。原因も分からずに色々試すよりは、原因を知ってそれに対処していく方が効率いいはずですよね。

 

便秘を病院で治療するメリット(2)個人に合ったアドバイス

トイレでスマホをみる女性

便秘の原因は、ざっくりとあげただけでも下記のように色々あります。

  • 生活習慣(運動不足、ストレスなど)
  • 食習慣(水分不足、食事量不足、腸内細菌など)
  • 排便習慣(便意の我慢、排便の姿勢など)
  • 薬剤性(刺激性下剤の乱用、他の病気の治療薬など)
  • 生理的な変化(小児、妊娠、高齢者など)
  • 病気(消化器の病気、全身の病気、過敏性腸症候群など)
  • 大腸や肛門の機能の低下

これらのうち何が問題で、どれから修正していくべきかという判断は、素人ではなかなか難しいことです。また、最初は気をつけていても、だんだん緩んできてしまうのが人間の性です。1人で頑張るのは限界がありますので、医療者と二人三脚で改善していく計画を立て、継続できているかどうかを見ていてもらうのがよい方法ではないでしょうか。

また、生活習慣の改善にしても、人それぞれ置かれている環境が違います。改善した方がいいことは分かっているけど、状況的に難しいと思ってしまうことがあるかもしれません。そういう場合は、ぜひ医師に相談してみてください。良いヒントをくれたり、他の方法を考えてくれたりするはずです。

 

便秘を病院で治療するメリット(3)新薬は処方がないと使えない

新薬の開発

実はここ数年で、便秘薬が進歩しています。30年ぶりと言われる新たな便秘薬(ルビプロストン)が登場して以降、いくつかの新薬が続けざまに出ています。

  • ルビプロストン(商品名アミティーザ):2012年発売 ※適応は「慢性便秘症」
  • リナクロチド(リンゼス):2017年発売 ※適応は「便秘型過敏性腸症候群」
  • ナルデメジントシル(スインプロイク):2017年発売 ※適応は「オピオイド誘発性便秘症」
  • エロビキシバット(グーフィス):2018年発売 ※適応は「慢性便秘症」

薬局やドラッグストアで買える市販薬は、古くから多くの人に使われた経験のある薬で、有効性も安全性も高いものです。一方で新薬は、市販薬にはない作用メカニズムをもち、これまでに満たされていなかった患者のニーズに応える形で開発されています。どちらがいいとは一概に言えませんが、確かなことは「新薬は医師に処方されないと使うことができない」ということです。

 

便秘を病院で治療するメリット(4)体質に合った薬のチョイス

どの便秘薬がいいか悩む女性

昔からある便秘薬にしても、新薬にしても、一番大事なのはその人の症状や体質に合った薬を選ぶことです。その点、治療や薬のプロである医師にチョイスをお願いするというのは確実な方法です。

新薬に限らず、市販薬に含まれていないので病院でないと出せない薬はいくつかあります。実はその人にとって一番効く薬が存在しているのに、病院に行っていないためにその薬の恩恵を受けられないということは十分にあり得ます。

また、特に漢方薬では、個人の体質(漢方の世界では「証」といいます)に合わせて使い分けるのが大切です。この証を見分けるのは、漢方医学に通じた専門家でないと難しいことです。

さらに厄介なのが、市販薬の一部(特に刺激性下剤や浣腸)は連用していると耐性がつき、効きが悪くなることです。効かなくなるのでより多くの量を飲むようになります。そうすると腸が正常に働かなくなり、より重度の便秘を引き起こすことがあります。この場合は医師に相談して、適切な薬と飲み方を指導してもらう必要があります。

※市販の便秘薬を買うときの選び方や注意点については『[便秘のタイプ別]おすすめの便秘薬(下剤、漢方、坐剤、浣腸)』をご覧ください。

 

便秘を病院で治療するメリット(5)重症は自力で治せない

重い便秘に苦しむ女性

便秘には軽い一過性のものから、長期間にわたり続くものまで、その重症度はさまざまです。便秘患者のなかでもごく一部の人は、自力では治すことができないくらい重い便秘に悩まされています。この場合は病院、特に便秘の専門機関で精密検査を行って、手術を含めた治療を検討しなければなりません。

いろいろ自分で便秘の改善策や市販薬を試してみたけれど、どうしても治らない場合は我慢をせず、早めに病院で「どのような状態なのか」診てもらいましょう。慢性的な便秘は大きなストレスになることが分かっています。我慢し続けたり、気にしすぎたりすると精神に負荷がかかりすぎるので、早めに受診してください。

便秘でお悩みなら病院へ!

ここまで、便秘を病院で治療するメリットを5つあげて解説してきましたが、いかがでしたか?

日本の便秘診療は、ここ数年で大きな進歩を遂げています。その一つが新薬の開発であり、もう一つは2017年には日本初の慢性便秘症の診療ガイドラインが発表されたことです。このことにより、医師の間でも便秘は治療すべき病気としてしっかり認識されるようになってきました。

ぜひ、勇気を出して病院にかかってみてください。なお、何科にかかればいいのか、病院に行ったらどんな検査をされるのかについては、『便秘で病院に行くべき?危険な症状は?何科がいい?』をご覧ください。

参考文献

  1. ・慢性便秘の診断・治療研究会編. 慢性便秘症診療ガイドライン2017, 南江堂
  2. ・佐藤健太. 便秘(連載 臨床医学の現在). 日本プライマリ・ケア連合学会誌 2012; 35(1): 62-65