スキンケア大学 メンズスキンケア大学

心身のケアとアトピー改善のカギになる「正しい入浴法」

更新日:2020/01/29 公開日:2020/01/29

湯舟でリラックスする女性イメージ

ゆっくりと湯船につかる時間は、一日の中でも極上のリラックスタイム。心身を休める有効な手段です。

しかし「入浴で湯船につかると、体温が上がって肌がかゆくなる」「シャワーだけで済ませている…」など、アトピーの人ならではの悩みも多いもの。

習慣的に肌が敏感になっているアトピー性皮膚炎(習慣性敏感肌)の方は、どういった入浴方法がベストなのでしょうか?

湯船につかるべき?シャワーだけで済ませてもいい?といった疑問は尽きませんよね。また、入浴後は肌がかゆくなってしまう…という方は、入浴で見直すべきポイントが。ひとつずつ見ていきましょう。

1日1回の入浴で皮膚を清潔な状態にリセット

湯舟につかる女性イメージ

入浴は肌の汚れを落とし清潔な状態を保つ大切な習慣です。また、アトピー(習慣性敏感肌)の方は古くなった皮脂の汚れだけでなく、汗や黄色ブドウ球菌など症状を悪化させる原因を落としたり、数時間前に塗った外用剤を落とすためにも、入浴は有効な手段になります。

アトピー症状が出ているときは、湯船に入るのは避けるべき?

バスルームイメージ

湯船につかるべきか?シャワー浴だけですますべきか?これはどちらでも問題ありません。湯船につかることは疲労回復やリラクゼーション効果などのメリットがあります。しかし、湯船につかることで症状が悪化してしまう場合は避けることも必要。肌の状態に応じてシャワー浴に留めるようにしましょう。

また、入浴時に肌のかゆみを招いてしまうポイントと対策について見ていきましょう。

湯船やシャワーの温度

シャワーイメージ

湯船やシャワーの温度が高すぎると肌に刺激を与えるだけでなく、かゆみを招いてしまいます。そのため、38℃~40℃程度の温度が望ましいです[1]。

入浴時間を厳格に決める必要はありませんが、ぬるま湯では体が冷えてしまう場合があるので、冷えない程度の入浴時間を心がけましょう。

また、適度な湯温で皮膚を温めることは、皮膚の生理機能である角層の水分量を向上させるといった研究報告[2]もあるので、湯船につかることで肌の調子が良い場合は続けてみましょう。

身体を洗うときのポイント

背中イメージ

入浴時のかゆみを招く大きな原因になるのが体を洗うときです。肌の汚れを落とす際に使う石けんやソープ、洗い方によっては肌を傷つけたり、刺激を与えてしまうことも。

洗うときは手でやさしくなでるように

ボディタオルは肌を擦って角層を乱してしまうため、手を使ってやさしく撫でるように洗いましょう。これだけでも十分に汚れを落とすことができます。

背中など手が届かない部位は、綿などのやわらかいボディタオルでそっと撫でる程度で構いません。

石けんやボディソープは使うべき?

頭皮を洗うシャンプー、体を洗う石けんやボディソープなどの洗浄剤を使うこと自体は問題ありませんが、製品によっては肌に刺激を与えてしまう場合があります。特に、洗浄剤に含有される色素や香料などの添加剤は、皮膚のアレルギー反応を引き起こす可能性も。

製品に使われる洗浄成分によって洗浄力にも差があるので、使用して問題がない製品を使いましょう。

すすぎは十分に行うこと

洗浄成分が肌に残ったままでは、かえって肌に負担を与えてアトピー症状を悪化させてしまうことも。これを避けるためにも、十分にすすぐことが重要です。

特にシャンプーやリンスはすすぎが甘くなりがち。ただし、しっかり洗い落とそうと頭皮を強くこすらないよう、じっくりと時間をかけてすすぎましょう。

入浴剤は使っても大丈夫?

入浴剤イメージ

入浴剤にはさまざまな成分が含まれています。そのため、刺激やかゆみを感じてしまう可能性も。すべての入浴剤がダメというわけではありませんが、なるべく香料や合成界面活性剤などの添加物が使われていないものを選ぶのがポイント。

また、使用時は念のため湯船につかる前に、肌の一部にあてて刺激やかゆみがないか様子を見るようにしましょう。

お風呂からあがったらすぐに保湿ケアを

保湿する女性イメージ

入浴後の肌は水分が抜けやすい状態。特にアトピー(習慣性敏感肌)の方は、バリア機能が弱く非常に乾燥しやすいため、入浴後の保湿ケアは必ず行い乾燥を防ぎましょう。入浴直後に保湿ケアをするのが理想ですが、入浴後に発汗や体のほてりがある場合は、おさまったタイミングですみやかに化粧品や保湿剤を使いましょう。

水分と油分をバランスよく補う

すこやかな肌は適度な水分と油分のバランスによって保たれています。一方、アトピーの方は油分である皮脂の分泌が少ない傾向があるうえに、入浴によって皮脂がほとんど落ちてしまっている状態。そのため、化粧水で水分を与えるだけでなく、クリームなどで油分をしっかりカバーしてあげましょう。

低刺激な化粧品を選択する

習慣的に肌が敏感になっているアトピー性皮膚炎の方は、とりわけ化粧品による刺激に注意する必要です。

化粧品を使うことでピリピリと肌に刺激を感じたという経験をした方は多いと思います。これは化粧品に含まれる何らかの成分が肌に合わず、アレルギー反応を起こしているため。化粧品には多くの成分が配合されているため、アレルギー反応を引き起こす成分の特定は難しいでしょう。

化粧品を選ぶ目安として、低刺激な化粧品を選択することは重要なポイント。しかし、低刺激を謳う製品はたくさんあり、どれを選んでも安心して使えるというわけではありません。

アトピー性皮膚炎に向けた化粧品を探すポイント

もともと肌に存在している成分は、アレルギー反応を起こす可能性が低くなります。代表的なものは、セラミド・アミノ酸・ヒアルロン酸・コラーゲンなど。最近では化粧品成分の質も高くなり、肌を構成する成分と類似する成分を採用した化粧品もあります。

他にも、皮膚科学の観点からアトピー向けに特化して開発した化粧品もあるので、こういったポイントにも着目してスキンケアアイテムを選んでみてください。

湯船の洗浄剤は使っても大丈夫?

お風呂掃除をする女性イメージ

化学物質が何かしら症状や健康面に害があるのでは?と不安になる方もいると思います。なかでも、浴槽や浴室の掃除で使用する洗剤がアトピー症状の悪化につながるのでは?という疑問を持つ方もいらっしゃいます。

結論、浴槽や浴室の掃除で市販の洗浄剤を使うことは問題ありません。体から落ちたタンパク質汚れなどは、水やお湯だけでは落ちません。こびりついた汚れは放っておくと雑菌が繁殖して不衛生なため、洗剤を使った清掃は必須です。ひとつ注意するポイントとしては、洗剤をしっかりすすいで残さないようにすること。洗剤が残った状態の湯船にお湯を溜めて浸かると、肌に刺激を与えてしまいます。

肌に刺激を与えない入浴とその後の正しいスキンケアは、アトピーの症状の改善においてとても重要。注意すべき点をしっかり押さえて入浴することができれば、毎日のリラックスできる時間になるはずです。

参考文献

  1. [1]日本皮膚科学会 アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2018
  2. https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/atopic_GL2018.pdf(参照2020-1-28)
  3. [2] Denda M1, Sokabe T, Fukumi-Tominaga T, Tominaga M: Effects of skin surface temperature on epidermal permeability barrier homeostasis. J Invest Dermatol,2007; 127: 654-659
  4. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17068482(参照2020-1-28)

振り返りやまとめ読みに便利。クリップで記事を保存!

クリップ機能を使用するには、会員登録(無料)が必要になります。

会員サービスで利用できる便利な機能

無料登録してこの記事をクリップ

登録済みの方はログイン

カテゴリー