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門倉光隆 先生

昭和大学横浜市北部病院 病院長

昭和大学横浜市北部病院 門倉光隆 病院長

門倉光隆

特徴的な病院機能と大学病院としての地域での役割

昭和大学横浜市北部病院は、開院してから17年目、横浜市港北ニュータウンの成長とともに歩んでまいりました。

横浜市都筑区は、平均年齢40.8歳(平成28年1月現在)と、横浜市で一番若い街で、疾病構造も若年層、例えば、骨折などの外傷や、私の専門領域の呼吸器領域で言えば、自然気胸などの患者さんが多く受診されます。

また、若い夫婦も多く、産科も地域にとって大切な医療対象となっています。当院では「マタニティハウス」を開設し、陣痛室・分娩室・回復室が一体となった個室『LDRルーム』も備えています。

これは、妊婦健診で産婦人科医から、出産に際して「低リスク」と評価された、妊娠16週以降の妊婦さんが対象で、妊娠中から産後、さらに退院後の検診まで、すべて同じ助産師チームで母子をフォローします。

一方で、当院は地域の中核病院として、双子などの多胎児や高齢出産など、ハイリスクな患者さんを多く受け入れており、マタニティハウスとの機能分化で、状況に合わせた周産期の環境を提供しています。

若い街と言っても高齢化は進み、高齢者特有の疾病、例えば冬場の脳出血や脳梗塞がこの1~2年増加傾向にあります。

加えて、呼吸器系の疾患も増え、呼吸器センターへの入院で一番多い疾患は肺がんです。当院の呼吸器センターでは、内科と外科が一体となって診断から検査・治療を行い、肺がんだけでなく、気管支ぜんそくや感染症など内科的疾患に対しても積極的に取り組んでいます。

当院は大学附属病院であり、前述しました産科や呼吸器系疾患だけでなく、地域中核病院として、すべての診療科を揃えています。地域の救急医療をサポートする「救急センター」では、診療はもちろん、病院前救護の勉強会や救急隊員との連携を深め、搬送前の医療向上にも貢献しています。

地域全体の医療の質向上に貢献する昭和大学横浜市北部病院

当院は「地域医療支援病院」に指定されていますので、地域との連携を大切にしています。病院のある横浜市都筑区の医師会や地域の医療機関の先生方との連携をはじめ、近隣の青葉区や緑区、港北区の医師会や、川崎市など周辺地域の先生方とのコミュニケーションを活発にとっています。

しかし、患者さんはいろいろな地域の救急隊や診療所の先生方からの紹介もあります。例えば、東京都町田市で呼吸器内科が手薄になった時期は、町田市からも患者さんが来られましたし、患者さんの受け入れが難しければ、横浜市のほかのエリアからでも、当院へ搬送されることがあります。

どの地域でも課題になっていると思いますが、夜間の救急体制の在り方については、地域の先生方とともに情報交換を重ねています。

地域住民のライフスタイルの変化とともに、19時や20時過ぎといった時間まで診療をするクリニックや診療所が増えてきました。この時間は、当院の通常外来診療は終わっていますから、重篤な患者さんや緊急を要する患者さんがクリニックを受診した際は、当院の救急センターへ連絡を頂くか、もしくは救急搬送を頂くよう、ご案内をしております。

これに加えて、いわゆる「ドクター toドクター」という連携も強化しています。当院には「患者サポートセンター」があり、地域医療連携の担当が常勤で居りますので、地域の先生方からの連絡窓口となり、必要に応じて担当ドクターへ速やかに電話をお繋ぎします。

また、緊急性のある患者さんであれば、診療所から当院へ来院される間に、医師同士でコミュニケーションを図り、患者さんが到着したらすぐに診療に取り掛かれるような体制も整えています。

地域住民の身近なかかりつけ医である診療所やクリニックの先生方の判断に対応できるよう、当院も日々研鑽を重ねています。

地域医療の質向上のために、患者さんにご協力を頂きたいこと

当院は地域の中核病院として、また、大学病院として、高度な専門医療を提供する役割を担っています。そのため、救急以外の初診外来は原則的に紹介外来制です。初診の患者さんは、他の医療機関からの「紹介状(診療情報提供書)」の持参をお願いしています。

もし、紹介状なしでの初診となると特定療養費5400円がかかりますし、待ち時間もどうしても長くなってしまいますので、まずは、お近くの診療所やクリニックに行っていただいて、さらに精密な検査や治療が必要であれば、紹介状を持参いただいて当院を受診しいただきたいと思います。

さらに、患者さん方にご理解を頂きたいことがあります。当院は、大学病院ですので、若い医師は、ローテーションによって他の附属病院や関連病院への転勤が必ずあります。患者さんによっては、せっかく慣れてきたころにいなくなる、とご意見を頂くこともありますが、医師として、また、社会人として経験を積むために必要なことですので、何卒お許しください。

その他、地域の方々との交流についても積極的に行っています。地区の町内会の会長さんや名誉会長さんとコミュニケーションをとる中で、医師会の先生方にお願いする勉強会に加えて、地域住民と当院の医師が直接コミュニケーションを取れる環境づくりも整備しています。

地域の方々の集まりに、当院の医師がお伺いして対話形式でいろいろとお話ができる場面を積極的に作っていこうと話を重ねています。ぜひ、お近くで開催の際はご参加ください。

加えて、病院の講堂を利用して市民公開講座を年2回、無料で開催しています。公開講座はとかく長い時間となりがちですが、当院では1コマ40分程度に抑え、休憩時間も長めにとって、参加者の負担を減らしながら、有意義な時間を作れるよう工夫しております。こちらにもぜひご参加いただければと思っております。

地域中核病院として、また、大学病院として、地域とともに地域医療を支えて行きたいと思っております。