【食材の基本知識】じゃがいも

管理栄養士穴山幸

現在、日本で最も栽培されている野菜はじゃがいもです。日本へは江戸時代(1600年前後)にオランダ船によって長崎に伝えられました。ジャガタラ(現在のインドネシア、ジャカルタ)からやってきたいもというのが名前の由来です。

じゃがいもは、なす科。トマトやなすの仲間で、いもの部分は地下茎にでんぷんが溜まって肥大してふくらんだもので、主食になる野菜として世界中で栽培され親しまれている主要作物です。地下で鈴なりになり、馬の首につける鈴のようなので、じゃがいもは馬鈴薯とも言われています。

主な栄養素

でんぷん,ビタミンC,ビタミンB1,カリウム,ナイアシン

食材の栄養成分と効能

主成分はでんぷんで、ビタミンCやビタミンB1も豊富です。じゃがいもに含まれるビタミンCは、でんぷんに包まれていて、保存時や加熱時に壊れにくいのが特徴です。

ビタミンCはりんごの8倍もあり、茹でても5割以上残ります。ドイツ人に壊血病が少ないのは、このじゃがいもを主食とするからとか。ビタミンCが不足しがちな風土での生活の知恵です。

また余分なナトリウムを排出させる作用のあるカリウムが豊富で、高血圧予防に良いとされます。

じゃがいもの皮にはポリフェノールの一種「クロロゲン酸」が含まれています。クロロゲン酸には抗酸化作用があるといわれています。

食べごろの見分け方

掘りたてのじゃがいもは香りがして美味しく、寝かせると余分な水分が抜け、熟成が進んでコクが出て美味しくなりますが、じゃがいもの香りは少なくなります。

中を切ってみると、みずみずしく「す」が入っていないものが食べごろです。

芽が伸びても根茎部分の食用に差し支えありませんが芽の部分にはソラニンという毒素が含まれています。これを大量に摂ると下痢、腹痛、吐き気、めまいなどの症状があらわれます。また、日光にあたって緑色になった部分にもソラニンが含まれているので、どちらもすべて取り除いてから使いましょう。

日本各地で年中どこかで収穫され、保存がきくのでいつでも手に入りますが、主に5~6月の初夏と、9~11月の秋が旬です。新じゃがと呼ばれるものは、5~6月頃に九州から出荷されるものを指します。  

小粒で皮が薄く柔らかいのが特徴的。みずみずしく、丸のままゆでるとつるっと皮がむけて新鮮な土の香りが楽しめます。

お店での選び方

皮がなめらかで薄く、ふっくらとして重量感のあるものを選びます。大きすぎるものは中が空洞になっていることがあるため、手で持って確かめましょう。傷がなく、芽が出ているものや、皮が緑色になっているもの、またシワがあるものは避けましょう。

ちなみに新じゃがとは、収穫したばかりのじゃがいもを指します。新じゃがの旬は5~6月ごろで、皮が薄く、みずみずしい食感が特徴です。

ポテトサラダやコロッケにするのであれば、煮崩れしやすい男爵薯などが向いていますし、メークインやホッカイコガネなどは煮ても崩れにくいので、カレーやシチューなどに煮込む料理に向いています。

【男爵薯】

旬は、秋の9~10月頃。

丸くややゴツゴツした形です。果肉は白っぽく粉質で、加熱するとホクホクした食感が楽しめ、ジャガバターやベークドポテトやフライドポテト、茹でて潰してポテトサラダやコロッケなどに適しています。煮ると崩れやすいので煮物には向いていません。

【メークイン】

旬は、春の5~6月頃。

皮はすべすべしていて、くぼみも浅いので、皮が剥きやすく歩留まりが良いです。果肉は少し黄色っぽく、ねっとりと舌触りが滑らかで、ほんのり甘味があります。この甘味は低温で貯蔵するとさらに増します。

煮崩れしにくいタイプですが、強い火力だと崩れてしまうので注意してください。静かにじっくりと味を染み込ませるおでんやグラタンなどに使用すると美味しく仕上がります。

【キタアカリ】

旬は、秋~冬にかけて9月~12月頃。

よく見ると目の部分がほんのりと赤みがありますが、果肉は黄色く粉質で、加熱調理するとホクホクした食感が味わえます。甘味が強く、香りも良いのでシンプルにジャガバターやフライ、粉ふきイモやポテトサラダにおすすめ。クリジャガイモなどとも呼ばれ、高い人気があります。

【ニシユタカ】

旬は、春(3~5月)と秋(9~11月)の2回。九州などから春にたくさん出荷される新じゃがは、この「にしゆたか」が多いようです。

煮崩れしにくく、カレーやシチューなどの煮込み料理に最適です。下茹でして細切りにしても、折れにくくシャキシャキした歯ざわりが楽しめるため、サラダや炒め物などにもおすすめです。

下処理

泥を洗う …泥の付き方により、二つの洗い方があります

①泥が残っているじゃがいもをたわしを使って流水で優しく洗う。

②ジャガイモの凹凸の部分に泥が入り込んでいる場合は、ボウルにじゃがいもを入れて5分程浸してから洗うと頑固な泥もスムーズに落とせる。

皮を剥く …芽は必ず取り除きます

①包丁で皮を最初にぐるりとひと回り厚めに剥き、残りの部分は縦にむく。ピーラーを使う時は上から下へ動かし皮をむく。

②芽は、包丁の刃元の部分を芽に刺し、回すように芽をえぐりとる。ピーラーについている突起の部分を使うと簡単。

③皮が緑色の部分は、皮を厚めに剥く。

水にさらす …水にさらすことで表面に付着しているデンプンやアクが取れ、黒ずみを防ぐことができます

①じゃがいもを洗い、皮を剥き、芽を取り除く。

②じゃがいもを料理に使いやすい形に切る。

③切ったじゃがいもをボウルに置いて、水に隠れるくらいの水を入れる。

④5~10分を目安に水にさらして、水にあける。

 

保存の仕方

新聞紙や紙袋で包み、風通しの良い冷暗所で保存します。日光に当てると皮が緑色に変色し、有毒物質のソラニンが発生することがあるので注意しましょう。

りんごと一緒に新聞紙でくるむと、りんごが出すエチレンの作用で、芽の生長が抑えられ、保存可能な期間が延びると言われています。

梅雨や暑い時期は新聞紙に包み、それをさらに乾燥しないようポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存してもよいでしょう。

皮を剥いたり、切った状態で保存する場合は、ほんの少し酢を加えた水に浸して冷蔵庫に入れておくと変色を避けられます。

じゃがいもを冷凍すると、凍った水分が膨張して細胞壁が壊れ、解凍したときにはスカスカになってしまいます。冷凍保存したい場合は、茹でてからマッシュ状につぶし、ラップに平たく包んでから冷凍するのがおすすめです。サラダやコロッケなど料理を作る際に役立ちます。

切り方

半割り …煮物などで食べやすい大きさです。

①じゃがいもを洗い、皮をむきます。(ピーラーを使ってもよい)

②じゃがいもの表面でくぼんだ部分の芽は必ず取り除きます。包丁の刃元の部分を芽に刺し、回すように芽をえぐりとります。ピーラーについている突起の部分を使うと簡単です。

③縦、横どちらでもよいので、半分に切ると、半割りになります。さらに半分にしたものが4つ割りです。

千切り …輪切りにしたじゃがいもを細く切ります。

①じゃがいもを洗い、皮を剥き、芽を取り除く。

②好みの幅で端から、輪切りにする。

③輪切りを数枚重ねて、端から好みの細さに切る。

 

角切り(さいの目切り)…厚めの輪切りで切った幅と同じ幅に切ります。

①じゃがいもを洗い、皮を剥き、芽を取り除く。

②1~3cmくらいの幅で、輪切りにする。

③輪切りにしたじゃがいもを寝かせて、②で切った幅と同じ幅に棒状に切る。

④さらに③を縦に置き、立方体になるようにして、端から切り、サイコロ状にする。

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